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6mmの角線を伸ばして、かまぼこ上に叩いて作ったアーム部と、
同じく板状に伸ばしてから作ったフク輪の石座周りと、板状に
伸ばした線を曲げて作った石座底をロウ付けで全体を組み立てた
リングです。主役の石を引き立たせる助演リングです。 |
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使用している石はボルダーオパールで裏面から見ても非常に美しい
石でしたので、裏からでも美しく石が見えるようなデザインのリング
にしました。裏から見える底板は、通常、一枚の板を丸く削って作る
のですが、そのようにすると地金を無駄に使うことになるので、その
ような形ではなく、板状に伸ばした線を、横に少しずつ石に合う楕円
形まで曲げていきます。これにまた力が要るんですよ。 |
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底板を石の側面からあえてはみ出させる事で、全体的に安定したデザ
インになっています。この石は、一見綺麗なツルツルの卵のような形
に見えたのですが、いざ石座を作る段階で、ほんの僅かですが、あっ
ちが出っ張っていたり、こっちが出っ張っていたりするんですね。
石を安定させる為の石合わせは不可欠です。一度あわせた石座に石を
載せて見て、イメージするフィット感まで、何度も何度も繰り返し、
石の形を写し取るように石座を削っていきます。そうする事でより一層、
石とリングに一体感が生まれるのです。
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リングを上から見た状態です。少々分かり難いのですが、石座の底の
部分から逆カボッションの部分が出ているのがお分かりいただけます
でしょうか? このような石は多くはありませんが、たまにあるんですよ。
石の両面がカボッションにカットさせているのが余りにも美しく、両方を
楽しみたかったため、このような形にしました。使用時は指に石が当たり
ますが、丸くなめらかなラインなので、ご使用中に痛くなることはありません。 |